装置を設計する際に、お客様から頂いた図面通りに製作してしまうと、製作原価が高騰してしまうこともあります。特に、量産機においては製造原価を抑えることがお客様のニーズの一つでもありますので、できるだけ1機あたりのコストを抑える設計が必要になります。


お客様から真空装置の製造を依頼いただきました。お客様が設計した図面では、真空状態を維持するために、1枚のアルミプレートに深穴加工で流路を設けていました。しかし、深穴加工を行う場合には専用工具が必要となり、かつ加工時間も長くなるため、当初の設計ではコストアップを招く恐れがありました。また、必要な部品はそれぞれ穴加工後にガスネジで取り付ける設計であったため、作業効率が悪く、リードタイムの長期化が懸念されました。お客様は空気が漏れないことを重要視され、一体物を採用されていましたが、QCDの面で課題のある設計でした。

Before

このように、装置の製造や組立など、装置に関わる工程に携わっていない方が設計した場合、必要な機能に焦点が当たり、結果としてコストが高騰してしまう設計であることに気づいていないことがあります。そこで、装置製造に関わる工程の全てを担う当社が、これまで培ったあらゆる業界の装置構造のノウハウを活かして、お客様の希望通りの仕様を持つ装置を最適な価格で製造出来る設計に変更提案をしました。


After

今回の場合、まず流路を設けるために指示された深穴加工部分をパイプとマニホールドに置き換えました。そして、全体の構成をアルミプレートではなく、フレーム構造に置き換えることで、装置の重量を軽減し、必要な部品の取り付け工数を削減しました。この設計変更提案によって、お客様にどれだけ貢献できたかについては以下の通りです。

当初、150万円超えの装置が約1/2までコスト削減に成功しました!

OEM装置設計製造.comを運営するZESTIAは、装置設計から製造、組立まで一貫対応しており、食品機械、半導体装置、搬送装置など、あらゆる業界に対して装置を提供してきました。各業界の装置製造を手がける中で、各業界ごとに採用されている構造を把握し、それを次のお客様の装置製造に活かしています。今回のような装置に関する専任の設計担当者がいない場合は、まずはご相談ください。必要な機能を確保した最適な装置設計の提案をさせていただきます。