安全面・衛生面について非常にデリケートな業界である食品業界は、食品の残留や異物の混入を避けるために、洗浄やメンテナンスを行いやすい機構を兼ね備えることはもちろんのこと、食品に適した表面処理を選択することが求められます。原料が機械に付着した場合に、その付着部に微生物が繁殖し食品を汚染してしまいます。安全で安定した品質の食品を提供するためには、機械との付着を妨げるような衛生設計が必要となります。

そこで今回は、食品機械で選ばれるアルバックテクノ株式会社様の登録商標である『ニフグリップ』についてご紹介します。

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ニフグリップとは?

先述の通り、ニフグリップはアルバックテクノ株式会社様の登録商標です。

『 NIFGRIP®(ニフグリップ)処理とは鉄、ステンレス、銅、アルミ合金に対して、無電解ニッケルとフッ素樹脂を処理液中で共析させ、皮膜中にフッ素樹脂を容積比に対し30%を均一に含ませ、成膜後に熱処理を行い、無電解ニッケルとフッ素樹脂を強固に密着させます。母材との密着力に優れ、離型性・非粘着性・滑り性・耐食性に優れた高機能複合膜を得る表面処理技術です。 』

引用:NIFGRIP【ニフグリップ】:ニフグリップとは

ニフグリップの特徴は耐摩耗性と滑り性です。フッ素樹脂の特性である離型性や撥水性、滑り性と無電解ニッケルめっきの耐摩耗性を併せ持っています。さらにエッヂ部に厚く付着することがなく均一で、つきまわり性が良好なため、寸法精度が求められる部品にも対応可能です。

ニフグリップの活用例

ニフグリップは鉄・ステンレス・銅合金・アルミ合金に適応可能です。特に錆びない特性を持つステンレスにニフグリップを採用することで、あらゆる異物の混入を防ぐことに繋がります。

ニフグリップは原料と接触頻度が高いかつ固定されている部品に多く使用されます。そのため食品機械では刃物やガイド、シュート、ローラなどの製品に施されることが多いです。例えば粉体や流体を取り扱う企業では、袋の中の原料を取り出す際や計量をする際のコンタミを防止するために使用されています。このようにニフグリップは異物混入の観点から非常に優れた表面処理方法と言えます。しかし、ブラスト処理などと比べると価格及び納期を要するために適材適所での使用を推奨されています。

食品機械の設計~製造~組立まで当社にお任せください

OEM装置 設計・製造.comを運営するZESTIAは、茶葉・コーヒー・鰹節・サプリメント・ハム向け等の食品機械を数多く手がけてきました。そのため食品機械特有の部品加工や表面処理にも精通しており、コンタミ・異物混入を避けるための傷・打痕を付けない部品加工や、今回のニフグリップのような食品衛生法に適合した表面処理まで必要に応じてご提案することも可能です。ただ装置・機器の設計・製造・組立を行うだけでなく、コストダウンや機能向上に繋がる積極的なVE設計提案を行っておりますので、お困りの案件がございましたら、お気軽にご相談ください。

食品機械に対するVE設計提案事例のご紹介

OEM装置 設計・製造.comを運営するZESTIAは、ただ装置・機器の設計・製造・組立を行うだけでなく、切削加工も合わせて提供するメーカーとして、コストダウンや機能向上に繋がる積極的なVE設計提案を行っております。これまで食品機械のお客様に対して提案してきた事例をご紹介いたします。